家を売る流れ STEP 4|売却活動・内覧を成功させるコツ

媒介契約を結ぶと、いよいよ売却活動がスタートします。
この段階で成果が大きく変わるのが「広告で集客できるか」と「内覧で購入意欲を高められるか」です。
この記事では、初めての方にもわかるように、売却活動の流れ、内覧前にやるべき準備、そして価格交渉の考え方を整理します。

「反応」と「第一印象」を積み上げる

売却活動の目的は、次の2つを起こすことです。

  1. 問い合わせを増やす(集客)
  2. 内覧で“買いたい”気持ちを具体化させる(成約への近道)

そのために行うのが、広告掲載と内覧対応です。

売却活動はどのように進むのか

媒介契約を結ぶと、不動産会社は以下のような活動を通じて購入希望者を探します。

  • ポータルサイトへの掲載
  • レインズへの登録
  • チラシ・ポスティング
  • 既存顧客への紹介
  • オープンハウスの開催

売主として気になるのは、「本当にちゃんと動いてくれているのか」という点だと思います。
専任媒介・専属専任媒介を結んでいる場合は、定期的な活動報告が義務づけられています。報告を受けたら、以下の点を確認してみてください。

  • どのサイトに掲載されているか(実際に検索して、自分の目で確認することをおすすめします)
  • 問い合わせの件数と、その内容
  • 内覧の申し込み件数
  • 他社からの反応(レインズ経由での問い合わせがあるか)

数字が思わしくない場合は、遠慮なく担当者に相談しましょう。写真の差し替え、物件コメントの見直し、価格の再検討など、打てる手はいくつもあります。

価格設定の考え方

売却活動の成否を大きく左右するのが、最初の売り出し価格です。査定額はあくまで「このくらいで売れるだろう」というプロの見立てであり、売り出し価格は売主が最終的に決めるものです。一般的には、以下のようなバランスで検討します。

価格帯考え方
査定額よりやや高め交渉の余地を残しつつ、相場から大きく外れない範囲。最もよく採用される
査定額どおり早期売却を重視する場合。反応が早く出やすい
査定額より高め時間に余裕があり、「この金額で売れなければ無理に売らなくてもいい」という場合

大切なのは、「なぜこの価格にするのか」を、不動産会社と一緒に考えることです。「高く出したい」という希望はもちろん伝えた上で、市場のデータや反応予測をもとに、現実的な戦略を立てましょう。

「少しでも高く売りたい」という気持ちは自然です。
しかし、相場から大きく乖離した価格で売り出すと、以下のようなことが起こりがちです。

  1. ポータルサイトに掲載しても問い合わせが入らない
  2. 内覧の申し込みもなく、時間だけが過ぎる
  3. 数か月後に値下げを余儀なくされる
  4. 「値下げした物件」という印象がつき、買い手から「まだ下がるのでは」と思われる
  5. 結果的に、最初から適正価格で出していれば得られた金額よりも低くなる

不動産には「鮮度」があります。売り出し直後が最も注目を集めやすく、時間が経つほど市場での関心は薄れていきます。最初の数週間で適切な反応を得られるかどうかが、大きな分かれ道になるのです。

売却の成否を分ける内覧

内覧で最も大切なのは、物件の状態そのもの以上に「第一印象」です。同じ家でも、準備が整っているかどうかで、見られ方が変わります。
「特別なリフォームをしなければいけない」ということではありません。日常の延長でできる準備が、大きな効果を生みます。

内覧前の準備

「特別なリフォームをしなければいけない」ということではありません。日常の延長でできる準備が、大きな効果を生みます。

掃除 ── すべての土台は「清潔感」

内覧で最も重要なのは清潔感です。以下の場所は、特に念入りに。

場所ポイント
玄関靴を片付け、たたきを掃き清める。玄関は「家の顔」。最初に目に入る場所で印象が決まる
リビング床・窓を拭く。テーブルの上は最小限に。広さを感じられる状態にする
キッチンシンク・コンロの油汚れを落とす。洗い物を残さない。生ゴミの臭いに注意
浴室・洗面所カビ・水垢を徹底的に落とす。鏡を磨く。水回りの清潔感は購入判断に直結する
トイレ便器・床・壁を拭く。消臭を徹底する
ベランダ・バルコニー落ち葉やゴミを片付ける。物干し竿を整える。ここも「部屋の一部」として見られる

💡 プロのハウスクリーニングを入れるという選択肢もあります。費用は数万円程度ですが、特に水回りの仕上がりが格段に変わります。コストパフォーマンスの高い投資です。

整理・整頓 ── 「空間の余白」をつくる

人は、物が少ない空間を広く感じるものです。

  • クローゼットや収納の中も、可能な限り整理する(買い手は収納スペースを気にします)
  • 家具の数が多い場合は、一時的にトランクルームを利用する方法もある
  • 個人的な写真や趣味の品は、なるべく目立たない場所へ
  • 不要なものは、この機会に処分してしまうのも手。引っ越しの負担も軽くなる

目指すのは、「モデルルームのように完璧な空間」ではなく、「買い手が自分の暮らしを想像しやすい空間」です。

明るさ ── 照明と自然光を最大限に

暗い部屋は、それだけでネガティブな印象を与えます。

  • すべての部屋の照明を点ける(昼間でも)
  • カーテンは開けて、自然光を取り込む
  • 切れている電球は交換しておく
  • 北向きの部屋や窓の小さい部屋は、間接照明を追加するのも効果的

臭い ── 住んでいる人は気づきにくい

自分の家の臭いは、住んでいる本人にはほとんどわかりません。しかし、初めて訪れる人は敏感に感じ取ります。

  • 内覧前に十分な換気を行う(最低30分前には窓を開ける)
  • ペットを飼っている場合は、特に意識的に対策する
  • 強い芳香剤は逆効果になることも。無臭〜ほのかな香りが理想
  • タバコの臭いが染みついている場合は、クロスや天井の清掃を検討する

外まわり ── 意外と見られている

戸建ての場合、買い手は家の中に入る前に、すでに外観を見ています

  • 門扉や外壁の汚れを落とす
  • 庭の草を刈り、植木を整える
  • 自転車や不要な物を片付ける
  • ポストに溜まったチラシを処分する

当日の対応で意識したい3つのポイント

内覧当日は、内覧当日は、不動産会社の担当者が案内を行います。次のポイントを意識するとトラブルや失注を減らしやすくなります。

  • 説明は簡潔に、質問には具体的に
    余計なことを長く話しすぎず、確認事項には答える
  • 気になる点は隠さず、補足で納得を作る
    例:修繕履歴、設備の扱い、過去の不具合の有無など
  • 内覧者の“見たい場所”を先回りして整える
    家具の動かし方、コンセント周り、日当たりが分かるようにする等


売主としては、以下の点を心がけてください。

在宅する場合

  • 明るく、穏やかに迎える。第一印象は大切
  • 担当者に案内を任せ、聞かれたことに答えるスタンスが基本
  • 買い手の邪魔にならないよう、適度な距離を保つ
  • 物件の良いところだけでなく、暮らしの情報(近所のスーパー、学校の雰囲気、通勤の実感など)を伝えると好印象
  • ネガティブな質問にも誠実に答える。隠しごとは信頼を損なう

外出する場合

売主が不在のほうが、買い手がリラックスして見学できるケースもあります。不動産会社と相談して、鍵を預けて外出するという選択肢も検討してみてください。

その場合は、事前に以下を確認しておくとスムーズです。

  • 照明をすべて点けておく
  • エアコンで室温を快適に保っておく(夏・冬)
  • 貴重品は持ち出すか、鍵のかかる場所に保管する

内覧後のフィードバックを大切に

内覧が終わったら、不動産会社の担当者に買い手の反応を必ず聞いてください

  • どんな点を気に入っていたか
  • 何か気になっていた点はあったか
  • 購入意欲はどの程度だったか
  • 他に検討している物件はあるか

このフィードバックは、次の内覧に向けた改善のヒントになりますし、「この家に何件内覧が入って、どんな反応だったか」を蓄積していくことで、価格設定の見直しや戦略の修正を判断する材料にもなります。

価格交渉への備え

売却活動を進めていくと、購入希望者から価格交渉(値引き交渉)が入ることは珍しくありません。
むしろ、「あるのが普通」と思っておいたほうがよいでしょう。

交渉の場面で最も避けたいのは、その場の雰囲気や焦りで判断してしまうことです。
売り出す前に、「ここまでなら下げられる」という最低ラインを決めておくことを強くおすすめします。

最低ラインを決めるときの考え方

  • 住宅ローンの残債を完済できる金額
  • 売却にかかる諸費用(仲介手数料・税金など)を差し引いた後の手取り額
  • 次の住まいにかかる費用(住み替えの場合)
  • 「この金額以下なら、売らずに持ち続ける選択のほうがいい」という心理的な線引き

このラインを不動産会社の担当者にも共有しておけば、交渉の場面で足並みが揃います。

当社ならではのネットワーク

一般的な売却活動は、ポータルサイトに掲載して個人の買い手を募る——という流れが中心です。

しかし当社には、これに加えて、建売業者や開発業者といったプロの買い手に直接アプローチできるネットワークがあります。

たとえば——

  • 「築年数が古く、一般の方には敬遠されがちな物件」でも、プロの目線では分譲用地としての価値がある
  • 「敷地が広すぎて個人には手が出にくい」物件でも、開発用地として高い評価がつくケースがある
  • 「旗竿地や不整形地で売りにくい」と思われていた土地でも、建築のプロだからこそ活用法が見える

一般市場で反応が薄くても、プロ市場に出すことで動き出す——そんなケースは決して珍しくありません。当社が住宅の設計・施工と用地仕入れの両方を手がけてきたからこそ、提供できる選択肢です。

まとめ

  • 売却活動では、不動産会社の報告を確認し、受け身にならないことが大切
  • 売り出し価格は最初の設定が肝心。高すぎると長期化のリスクがある
  • 内覧の準備は「清潔感」「明るさ」「空間の余白」「臭い対策」「外まわり」の5つがカギ
  • 内覧後のフィードバックを必ず確認し、次に活かす
  • 価格交渉は「あるのが普通」。事前に最低ラインを決めておく
  • 一般市場で難しい場合でも、プロの買い手向けネットワークという選択肢がある

📖 次のステップ →購入希望者と条件がまとまったら、いよいよ売買契約の締結です。契約当日の流れと、確認すべきポイントを解説します。

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